不動産事業で一大財産を築いた中国人女性のインタビューをCNNでやっていました。バブル経済で中国人の富豪は増えていますが、それでも女性の事業者は少ない様子。
パッと見たところ、最初は香港女性かと思いました。香港で成功している女性はよく見ますが、その洗練されている「ビジネスウーマン」という雰囲気そのものだったので。英語も堪能。商機をみて香港から移住してきた方かもしれませんね。
どうやってここまで登りつめたのかといった経緯を取材しており、いかにもすごいな〜という番組になっていました。そして今の立場から中国をどう見ているか、といった質問を投げかけられると、
「中国人はみんな、カネ、カネ、カネに走っている。すべてそれで測ろうとしている。それが問題を生んでいる。」
などと言うのです。
ええっ、でもあなた自身が脇目も振らず「カネ」儲けに邁進してきたのじゃないの?
CNNのインタビュアーも同じことを感じたようで、すかさず
「あなたこそビリオネアになって、それで問題を感じるのですか?」
でもそんな懸念には全く答える様子もなく、
「問題だらけで、一般の人たちの不満は相当なものだ。ともかく政府はこうした社会情勢の改革をしないといけない。」
とまくしたてる。
成功者として登りつめてしまえば、今度はやってきたことを平然と批判する側にまわるようです。言うだけ言って最後はニコッと笑ってハイ時間です、で終わり。
これが中国なんですね〜。昨日までの自分と180度変わったところで何てことない。今は「違う」自分なのだから、ここでテレビに映っているワタシをどれだけすばらしく美しく見せるか、だけでいいのでしょう。
彼女を含めて、いかにも危うい基盤のうえで膨張している中国の様子を垣間見た感じです。