途上国ではなかなか物事が進まないことは分かっているけれど、自分がそれに遭遇するとうんざり。バングラデシュに出張するものの3日間ストライキに遭遇し、予定が大分縮小してしまいました。
バングラデシュではストのことをハルタルといい、今回のように長期化するのは5年ぶりだそうです。政府内の衝突で野党のリーダーの一人が行方不明のままなので、打開できる見込みがなく来週も続行とのこと。
街では大きなデモがあったりバスが焼かれたりともう暴動に近く、警察が出動して取り押さえる場面が繰り返しテレビで映されている。それでも街の一部の地域だけで大部分は平穏なので、そんなところに行かなければ普段通りに過ごせます。ところがここでは公共交通がなくて車で移動するしかないため、その車が安全でないとなれば外に出られないのも同然。訪問する企業の担当者からも外出禁止令を言い渡され、ほとんど部屋にこもった状況でした。
外からの訪問者にとっては、バングラデシュの事情など日本では話題にすらならないのでそんな実状を体験するのもいいか・・・とでもポジティブに思うしかないです。
途上国に行く際には、ともかくアシの確保が第一です。自社の駐在員のいる方は送迎を任せられるので余計なことを考えなくていいけれど、自分で行くとなるとこれが結構面倒。空港から市内ならばタクシーくらいあるだろう、と思うなかれ。あるにはあるが、いろいろ厄介なことになりそうで、仕事で行くならホテルから迎えを頼んでおくべし。
もう5年ほど前にムンバイに行った時は、何も手配しておかずにタクシーで何とかホテルまで。街中まで規定料金だったのでそこは安心でしたが、タクシーに乗り込み走り出すとすぐにガソリンスタンドに入って給油してから街に向かったのです。客が確実になってから走るということでしょうか。「あれっどこ行くのかな〜」と、ホテルに着くまで冷や冷やでした。
また街中では、アポを取った先まで送ってくれたまでは良かったものの、その後の車手配をしていない(アポ先でタクシーをお願いしてもらおうと思った)と分かった瞬間に、送ってくれた会社の方々が騒然となり、迷惑をかけてしまいました。すぐにその後のアポの方に電話して住所を伝え、迎えに来てもらえることになって一同ほっとした、という経験もあります。
そういった場所に出かけてみると、公共交通が整備されタクシーも安心して走っている都市は、余計な気疲れをしなくてすんで助かります。交通の基盤はホントに大事。