富士山が噴火するなんて、そんなこと考えられないと思っていませんか?
最後の噴火が今から300年以上前ですし、子供の頃は休火山だといわれてましたが、最近では噴火の可能性についてかなり深刻に話し合われているのです。
今年の4月に政府の中央防災会議から、富士山が噴火した場合の首都圏への影響について報告書が発表されました。この時期コロナ禍の真っ最中で、他のニュースはろくに取り上げられてなかったため知らない方も多いでしょう。
これは1707年の宝永噴火と同規模の噴火が起きた場合を想定して、火山灰の降灰をシミュレーションしたものです。それによると、
「降灰による主な影響をみると、噴火が約2週間続き、東京都心方向に風が吹くケースでは、15日目の累積降灰量は、東京都新宿区10cm程度、千葉県成田市3cm程度、横浜市2cm程度、神奈川県相模原市30cm程度。
都心方向に風が吹くと、噴火から3時間で首都圏に灰が到達。鉄道は微量でも運行できなくなり、雨が降れば電気設備に付着して停電が起きる。」
電気や交通機関がストップするとなれば、首都圏はもうパニック状態。ほんの少しの火山灰でもこんなことになるのです。
噴火そのものを夢物語だと思って軽く流してはいけませんよ。
噴火は地震と関係しあっていることは百も承知。
地球内部の地殻が動いているために地上付近のマグマが動き、そのマグマが表面に吹き出して地表が振動する。
首都圏に直下大地震が起きた場合のシミュレーションは、昨年12月にNHKが特集を組みました。もろもろの被害を壮絶に再現した番組で、私はもう途中から見続けられなかったです。
地震にしても噴火にしても、これだけの被害をオープンにする政府のメッセージは、
「もう国や自治体は国民一人ひとりの生命を守りきれません。皆さんご自身の自己責任で防衛するよう行動をとってください。」
ということだと思ってます。起こってしまってから“想定外”といわせないために、今から示しておく・・、そんな腹心なのでしょう。
便利でチャンスが溢れている生活よりも、過密で動きが取れないという緊急事態の危険性を自分ごととして感じるようになってしまったので、“自己責任”で都会から離れることにしました。
富士山の噴火についても、八ヶ岳あたりは直撃の被害は少ないようです。
風向きによってはどうなるかわからないリスクはありますが、そんなことをいったらどこにも安全な場所などないのです。逃げ回っているよりも、ある程度の気持ちを持って変動に備えて自分の考えや行動を変えていくことです。