ソチオリンピックを半分過ぎ、羽生選手の金と葛西選手の銀で日本が湧いているところです。
今回のオリンピックを見ていて、「とてもしっとりいい感じの大会だな」と思えてきますね。メダルの数が少なくても、それぞれがとても重みのある意義ある勝利だからなんですね。
二人のメダルは、「オリンピックは勝つことだけでなく、それまで苦難や苦悩を乗り越えて来た選手の努力に喝采を送るもの」を伝えています。見事優勝した人には、勝ち負けよりもそれまでの経緯と人格を讃えるというような。
日本のメダリストだけでなく、全体にそんな雰囲気がするのです。なぜかと考えてみると、参加国がヨーロッパ中心なことが大きい。それとカナダ。
こうした国々の選手のプレーには、礼節や規律がしっかりある。ロシアにも、マナーある態度が感じられる。
翻って夏のオリンピックは商業主義に浸りすぎて、「速ければいい」「腕力ありさえすれば」が蔓延しすぎてしまったと思えます。商業主義の最先端はアメリカ。競技を力づくしの勝敗の場にしてしまったのが中国。
冬のオリンピックは、この世界の二大勢力国が主力でないことが、ゲームに落ち着きをもたらしているのだと感じますね。どちらも日本よりメダル数は多いけどね。
よその国を批判したくはないけれど、ヨーロッパびいきのワタシは冬季オリンピック派。だいたい厚い雪に閉ざされて、それだけで塞ぎ込んでしまう気候なのに、スポーツでたくましく生きるっていう姿勢が前向きじゃないですか。困難に耐える、逆境を乗り越えることがスポーツマンシップでしょう。