株式会社創コンサルティングはこれまでの事業を3月末日をもって終了し、4月1日からは山梨県北杜市に移転することになりました。住まいもこちらを中心にし、今後は個人での活動に変えていきます。
代表海野みづえは弊社を1996年11月に創業し、CSR・サステナビリティの分野で23年間業務を続けてきました。「サステナビリティ」が世の中に問われ始めた初期より各所でその必要性と意義を発信し、今日の企業や社会への浸透の役割を担ってきたと思っております。
この度の決定は、事業内容や働き方を変えるといった形態の変化というよりも、自身の価値観を根本から転換していく意識が湧き上がっており、生き方そのものを変革(Transform)していこうというものです。経済と社会の接点をビジネスの立場から関わっていきたい、それが創業時からのスタンスでしたが、今はビジネス中心の思考を手放しそこから感じることが、そもそもの人類としての生きる様なのだろうという心境に至っています。
世の中がもう「これまでの普通」通りでないことは誰の目にも明らかで、「そもそも地殻が変動している」と考えていることは前号で書いた通りです。もっと広げて考え、宇宙そのものが変動しており地球にもそれが及んでいる、という方が自然なのですが。
そんな思いは今に限ったことではなく、兆候は2010年春頃から始まっていました。この頃「キャピタリズムは終わった」といった論調があちこちでみられ、何やら世の中への不安感が膨らんできたものです。諸々の説を読みあさりたぐっていくと、どうしても世の中の変動説に行き着く。続いて2011年に大震災が起こった際にはこれもそんな流れで出てくる事象の一つだなと捉え、その後もじわじわコトが現われていることを感じてきました。
考えがさらに進んだのは、一昨年病気をした時です。
「もう終わりかもしれない」「助かってもこのままずっと病室の人生かな」という経験をすると、どうしても生きてきたことを思い巡らしながら死を考えます。幸い体調が回復した今日でも、「これからをどう生きるかということは、同時にどう死ぬかを受け入れ向き合うことだ」と思うようになりました。でもそれほど悲観的ではないんですよ。
そんな気持ちを持つと現社会を超えた空間に意識がいくようになり、地殻の変動にたどり着いたわけです。キャリアをどんなに積んで業績を築いても、人間社会は自然摂理のほんの一部ですよ。
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10年前からいやもっと前から変動は進んでいるのですが、ここにきてその表れが加速しています。それに自分の中が反応しもう看過できなくなったので、昨年のうちに仕事を辞めることを決めました。決意と言うよりも、受け入れる気持ちが自然に熟し「あぁそうだな」と落ちてきた感じです。病気はそれを自分に教えてくれたのです。医療が発達したからといって、皆さんも身体のサインを見過ごさない方がいいですよ。
2020年が始まると途端に「おかしい状況」が目に見えて広がっていますね。
これまでのインパクトは自然災害が地方に及ぼすものばかりでしたが、新型コロナウイルスは人口密集の都市部で全世界が連鎖しあった拡散で、人間社会の中枢を直撃しています。何とか終息させて元通りのエコノミーに戻ろう・・・、が今までの考え方ですが、それが正解なのでしょうか。これを続けていけなくなるのなら、自分の生き方を変えるしかないです。それも想念のレベルからtransformしていくことだと。
今回の事象も、見方によってはそんな効果をもたらしているのです。
航空便が次々キャンセルになり、生産工場も多くが稼働の停止を余儀なくされています。このためどうしても解決できなかったCO2排出量が全世界でかなり減少しているはずです。生命が危機にさらされているときにこれをGood newsなどというのは不謹慎なので、そんな発言はほとんど見られませんが、事実でしょう。
環境と経済を両立させる方策ではうまくいかなくても、本気で阻止する必要性に迫られればやれるということです。このまま減少し続けても気候変動が止まらなければ、人為説は怪しくなってしまいます。もちろん短期で結論は出せませんが。
変動は始まったところで、リスクのネタは諸々ある・・・。これも前号で書いたことです。
そんな事態に怯えているくらいなら自分の生き方を変えた方がいい。そこで働き方を変え、生活の拠点を移すことにしたのです。
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これまで弊社で行ってきた企業向けの「サステナビリティ経営ネットワーク」は、来年度から開催主体を引き継いでもらい継続いたします。ご関心ある方は、ご一報ください。
また今後は個人を対象に、北杜市を中心とした八ヶ岳エリアでプログラムを行おうと考えています。企業とサステナビリティといった経営の話ではなく、海野個人の体験と考察に基づく講話会といったものです。海野ワールドでの世界情勢の見方、物事の捉え方を経験交えて話します。
これに農園栽培体験を組み合わせ、5, 7, 9月で3回実施するプログラムです。自分でアクセスできる農園があることはこれから大事ですから。
こちらもご一報いただければお知らせします。
皆さんが、長い眼、広い視野、深い洞察で今存在していることを考える機会になればと思います。
このレポートは終わりますが、今後のプログラムなどのお知らせがありましたら、こちらで配信させていただきます。
これまでご購読ありがとうございました。
皆さんもどうぞ良い人生をお送りください。
ごきげんよう。