●日本企業のCSR報告は視点がぼやけている今月開催した弊社の研究会では、海外の投資家が日本企業のESGをどのように評価しているかをコメントしてもらった。三井住友信託銀行で世界の投資家の日本株への評価に詳しいご担当者と、ESGデータを提供するQUICK ESG研究所それぞれの立場から伺った。 同銀行の小森博司さんは、運用機関のなかで世界中の外国人機関投資家の声を継続的にヒアリン...
サステナビリティ倶楽部レポート
[第52号] 「ビジネスと人権」に関するよくある質問
2015年08月17日●自己解釈に陥らないために このテーマについて話す機会が増えてきた。 私の講演では、なぜ人権に取り組む必要があるのか”Why?”、どんな人権課題に取り組むべきか(=国際人権)”What?”を知ってもらい、国連が取り組んでいる趣旨を理解してもらうようにしている。 そこで国連指導原則(UNGP)の要点を把握することが大事なのだが、どうもこれを読み込んで理解して...
[第51号] 生活者向けCSR開示 vs 投資家向けESGスト...
2015年07月29日●CSR報告だけでは解決できないCSR情報の開示 先週は、生活者・消費者に向けたCSR情報の開示と、コーポレートガバナンスでのESGという二つの研究会に関わった。企業にとって向き合う相手が異なる場合、それぞれにどう対応したらいいのか、その対比が面白かった。 まず生活者向けは、日経BP環境フォーラムのセミナーにて。 当初の依頼は、「消費者に読んでもらえるCS...
[第50号] 途上国の発展のカギ: 「教える人」の育成
2015年07月3日経済発展への土台 「途上国」とはまだ経済が発展していない国を指すが、「発展途上」というよりむしろ「発展する仕組みができていない」国であることが実態だ。これらの国々が「新興国」に脱皮するには、自力で進展していけるだけの要素を持てるかどうかにかかっている。 いくら資金が入ってきても、その国で資金を有効活用していく土台がなければ使っておしまい。結局援助と...
[第49号] ミャンマー: 経済発展下でのガバナンス・ギャップ
2015年05月21日●新興国特有の不条理 先週はミャンマーに出張し、現地を歩きそこでのビジネス関係者から最新の状況を伺ってきた。 ミャンマーはここ数年で大きく変化している国で、その発展に目を見張る。しかし未整備な社会基盤のうえに経済だけが急速に拡大しているため、環境破壊、労働者の処遇、地域住民との摩擦・・・・と、あらゆる社会問題が噴出する典型的な新興国の問題を抱える。CSRでもホットスポットとして注目の...