日本航空がついに破綻です。「大きすぎて潰せない」といわれ再建を先延ばしにしてきたツケにようやく終止符が。
日航のもたれあい、放漫経営については多く報じられているのでここで書くまでもありませんが、私が指摘したいのはやはり「透明性」です。公的資金によって支援する以上ステークホルダーも広範囲にわたり、そこに対して会社の実態とこれからの方策がオープンにされることが必然ですから。
経営とは関係者が内々で決めていくことで、そこに関わってもいない人間に知らせることなどない、といった風土がごく最近まで続いていたことが大きな間違いです。密室で隠し続けているから、経営不振のたびに問題そのものがうやむやにされ、結果とてつもない負債に・・・。
負債額の莫大さや再建への困難さを考えると誰もHappyでありませんが、この時代まで執拗に残った政官業のもたれ合いがようやく終ることはGood Newsと考えたいです。まじめに誠実に生きることが正しい、お金を借りるなら返せる範囲で、という当たり前のことを言っていい組織になるのです。
概して女性はまじめで筋を通したがるもので、ナショナル・フラッグ・キャリアを振りかざされるとどんな道理も通らないという構図は、戦後日本の男社会がつくりあげてきた遺物です。これからはガイジンや女性、そして若手層の目線で経営しなければいけません。
「沈まぬ太陽」が指摘しているのも、ステークホルダーに対して墜落事故の原因や経緯について「何がどう起こったのか」をきちんと説明すべき、というメッセージです。この小説が偏った事象ばかり書いているというのならば、経営側はどこがどう違いそれならば「事実」と「真実」はどうなのかを公けにすべきです。自分からは誹謗中傷や名誉毀損をなじるだけで、何も説明しようとしない姿勢は受け入れられません。
ところでこの小説が映画化されたので、私も観てきました。私の期待はアフリカの大自然、そして沈みゆく太陽をどんな映像で見せてくれるのか・・でしたが、この部分はちょっと期待はずれでした。像を仕留めるところだけは迫力あったかな。小説で書かれていた、太陽が昇る前の光景を見事に描写しているあたりなぞ、実際の光景に出くわすのは難しいんでしょうね。
私が見てきたアフリカの自然、ほんの一部とはいえ感動はいくつかありました。最大の期待は日没でしたが、これはあんまりいいものじゃなかったです。サファリから帰ってきたら日没まであと何分かしかないという時間になってしまったので、木のないところまであわてて走って行き・・ということで落ちつかなかったのも原因です。
しかし!
翌日の日の出はすごくキレイだったのです。日が出る大地に湖があり(実は観光客用の人造湖だそう)そこに映るオレンジ色の太陽は圧巻でした。
さらに!!
その日の夜空は考えてもいなかった満天の星空で、感動を超えた驚きの一晩でした。天の川がかなりの幅でくっきり見えるのです(初めてだぁ!)。皆で南十字星を探しましたが、星がたくさんあり過ぎてわからなかった・・。そして、流れ星もいくつも見られるという大サービスつき。
アフリカの大自然に話は横道をそれました。でもどんな国に行っても、自然の創り出した光景は感動と感激を与えてくれます。人間社会の組織模様にはかないません。