今回の選挙後をみて驚いたのは、トランプが勝ったことではなくて日本の皆さんがあまりにトランプ勝利などあり得ないと決めつけて、それに伴うトランプ対策を考えていなかった・・・ということでした。
確率が低くてもオプションが2つあれば、予想が外れた場合のケースを「プランB」として考えておくもの。それが企業のリスクマネジメントであり、事態が重要ならば万が一の危機管理体制までとっておくものです。メディアもそうだし、私の周りでも「そういうこともあると考えていましたよ」という人の方が圧倒的に少ない。
私が前からこの事態を想像できたのは、主要メディア(特に日本の)に懐疑的だったからでしょう。テレビを見なくなってから、もう2年くらいかな。日経新聞も無料電子版だけです。直接見たり聞いたりしていると、どうも偏った報道だと気づいても、その情報に引っ張られる。抵抗するくらいなら、情報が入ってこないようにする方がいいので。
得ている国内情報は、インターネットのYahooニュースが中心です。ほかには興味ある個人のニュース分析いくつか。
毎日の世界情勢は、Financial Timesのオンラインを購読しているのでこれでアップデート。The Economistで週刊の分析記事に目を通すことが大事です。アメリカのメディアはどうもアメリカ中心主義で好きになれず、今回それがまたよくわかったものです。
日本語のようにたくさん読めないけれど、読み続けているとヘッドラインを見ることで何が問題になっているか、などだんだんコツがつかめてきます。
危機管理能力というのは、世の中の大勢と同じように考え感じていては身につかないと思いますよ。先日郷原信郎先生の講演を聞いてきましたが、
「危機管理とは『平時』が『有事』になった時どう行動を転換できるかにある。リスクマネジメント担当者は平時の人間なので、コトが起こった時は対応しきれない。『有事』に強い人間がすぐさま対処できるかどうかだ」
というお話が印象的でした。
今後トランプ政策がどんなものになっていくのか、かなり不透明です。
リスクと危機の意識をもって、何がきても対応していけるB対策で備えておくことです。