「あなたにとっての『座右の銘』は何ですか?」
有名人に、よくこういう質問を投げますよね。
そこで、自分にとっては何か?と考えてみました。・・・ワタシは、
「人生あせらず」
です。30歳の頃からこう思うようになり、今でもやっぱりこれが座右の銘です。
20歳代後半がバブルの時代ですから、世の中はお金の使い方が派手で、若くてもじゃんじゃん稼げる仕事がたくさんある、という余裕のある時でした。しかし、私は小さい頃から余計に考え過ぎてしまうので、ニッポンが経済を謳歌したこんないい時代でも「こういう好景気って、何か違うんじゃないか・・」と思い巡らしてばかりで、今一つ乗り切れなかったのです。
何かに打ち込んで成功を収めたい、という気持ちはビシビシとあるものの、要領は良くない。若いうちはじっくり力をつけるべく努力するもので、簡単に大儲けするなんてスカスカじゃないの・・・など。・・・といいながら、うまく立ち回った人たちの成功談を聞くと気になって仕方なく、自分がロクにできていないことに焦りを感じるのです。
そこで、自分に言い聞かせるために思い当った言葉がコレ。
若くして事をなすことはすごいけれど、人生80年。早くに夢が実現してしまったら、その後どう生きるか考えるのが大変じゃないの。人生の後半で少しずつ楽しみが増えていくほうがいいでしょう、と考えるようにしたのです。自分で納得したものでないと受け入れられないですから、積極的に考えたというよりも、どう考えてもこれに行き着く、という消去法の最後に残ったものなんですね。若いうちに楽しまないのは、もったいないんですけど。
あれから20年も経つのか。
ひとつづつやり通して、それが積み上がっていくことで何かが成せる、という生き方でよかった、と思えるようになったかな。この先30年は生きるのだから、まだまだ途中経過ですけど。