大好きなペルシャ絨毯のミーリー工房展に行ってきました。
ここの絨毯は手紡ぎ、手織り、草木染めで伝統を踏襲。デザインも昔の柄を復元しつつ新しいものを加えています。「昔の」というと2500年も前のペルシャ帝国まで遡り、今のイランです。この時代の兵士をかたどった図柄なんかもあるのです。絨毯は王室に贈られた芸術作品もあれば、遊牧民族が自分たちで使うために織ったものもあり様々。
私がミーリーのペルシャ絨毯にはじめて出会ったのは、今回この工房展を開催した呉服屋さんの庵でした。日本の染色や手織りの伝統工芸をベースにした和服と通づるものがありますね。この庵も素晴らしい日本家屋・日本庭園であるだけでなく、現代的にアレンジして人々が集まれる(引き寄せる)建築なんですよ。そんなわけで、私も着物を着て出かけてみた。着付けはイマイチだけど、後ろの絨毯があまりにも美しいので掲載しちゃいます。
自宅をリフォームして新しくなったので、玄関マットも刷新と思っていた時に展示会の案内がきて、「ここのラグ良さそう」と直感的に思って訪れたのが最初。いつ見てもいいものは素敵です。
ペルシャ絨毯のミリョクに惹きつけられ、3年前にはイランにも行きました。工房の日本輸入代理店が企画したもので、染め工場からテヘランの本社にも行けてたいへん満足。本社の建物は古いイラン建築で、デザインセンターにもなっていてこれまた素晴らしい。博物館みたいだった。
イランは今アメリカからの経済制裁があって、とても厳しい状況らしい。絨毯も欧米に輸出できないので、小規模な工房が潰れているとか・・。いろいろあっても、良き伝統は繋いでもらいたいものです。