夏の間は、八ヶ岳と東京の二重暮らし。今年は特に暑いので、8月は週末をはさんで数日含めて八ケ岳に住むというペースで、東京にいたのは12日くらいでした。
ここに来るようになって15年ほどになるけれど、山斜面の崩落が最近ひどくなっていることが目につきます。以前はほとんど全部緑で覆われていたのに、表面がずり落ちるように山肌が露出しているところがかなり多いのです。
この状況をもっとよく観察しようと山に登ったところ、この日はあいにく雲が多くて上の方は少ししか見られませんでしたが、見える範囲だけでも前よりガレキ状態がひどくなっていました。
このままいったら、まったく森林のない山になってしまうのか・・。
東京にいると、環境問題にそれなりに関心をもっていてもどこか自分のこととして見られないところがある。毎日山を見るという生活をしてみると、この問題が当事者となって身近になってくる。
そこで、環境修復の専門家を中心にした環境講座に参加、山の現場を歩きながら保全活動をどうやっていけばいいか、一緒に考えてます。アタマの中だけではダメで、どうやったらアクションにつなげられるか。ゆっくり構えている時間はないのですが・・。
八ヶ岳でのもうひとつの動きは、農的ライフワークに関心ある人たちのネットワーク。
こちらで知り合ったYesファームの徳永さんのところに農作業を手伝いに行ってます。作業そのものより、農的ライフワークに関心ある人たちが集まってきて、これが面白い。20代〜30代の方が多く、外国人のファームステイもよくゲストで来ていて、そんな方達と話しがはずむのは、東京と全く違う環境だからだろうな、と思う。
http://yes-farm.com/index.html
都会のサラリーマンを辞めて田舎暮らししたいと思うけれど、どうしたらいいか・・・という若い方たちが体験で来られるようです。営農指南するわけではなく、専業農家というスタイルにこだわらず多様な農的ライフワークをしていこう、というコンセプトを少しずつ実践し始めています。
ここに集まる人たちには今の企業社会への疑問がベースにあり、カイシャ生活にまみれたところで自分に何が残るのか・・・、という思いが共通にあります。若い人ほどこれからの人生が長いのですから、そういうこと考えて当然ですよね。それを八ヶ岳の麓で土をいじりながら聞いていると、自然に戻ることがその出口なんだよな、と素直に入ってくる。
それで何するか、何ができるのか、すぐに答えが出てくるものではないですが、皆さんここに集まっていくなかで少しずつ行動が起こっているようです。二重生活できるフレキシブルな働き方をつくれてきたワタシにとっても今の状態が納得しきれるものではなく、このネットワークに貢献することで何か糸口がみえるのでは、と思ってます。