水が豊富な日本は、山岳地帯ならどこでも水が湧いているといってもいい。
そんなわけで八ヶ岳も綺麗な水で有名です。
湧水もたくさんあるので、私のお気に入りを一つづつ紹介していきます。
まず最初は大滝湧水です。小淵沢町にあり、私の自宅に一番近いものです。
ここには湧水を祀る「大滝神社」が建てられています。
一番の見どころは、お社の脇で木をくり抜いた樋を通って流れ落ちる滝です。
樋には水が24時間休みなく流れているので、余分なモノがつかず苔が綺麗に生えており、周囲の空気も一緒に流されて清々しいです。
樋の根本には2本の杉の木が、そして水が流れ落ちるところは草が植えられている。
この光景、まさに“龍”ですよ!
樋の先が龍の口で、そこから水を吐き出し、2本の杉は長く空にそびえる角。下に茂る草は常に水がかかって生き生きしており、これは龍の爪のよう。
龍は水の神様ですから、川や海、湖、潮の流れなどあらゆるところに関係しているのです。
このように流れる場所に、ちゃんとその姿が現れるんですね。自然の流れがそう形つくるようできているわけ。
水源は1カ所だけでなく、少しずつ染み出してくるところが何箇所もある。池や小川の脇でその一つひとつはチョロチョロだけど、絶え間なく湧いているので水面が揺らいでおり、水の底は濁ることがなく澄みきっている。
これらが流れ落ちるにしたがっていくつもの湧水が集り、川の流れが太くなっていく。
この湧水があるからこそ、水田を育み稲作が営まれるのです。
私の家もこの水脈の範囲にあるので、ここの井戸水なのでしょう。
水が清らかなだけで、とても豊かな自然が育まれます。