どこにでもあるこじんまりしたコーヒーショップで、軽いランチをすませていた時のこと。
年配の女性が紙コップに入ったコーヒーとサンドイッチをトレーに載せて、テーブル席に入ってきた。席に座ろうとして、ちょっとバランスを崩してしまいコーヒーをこぼしてしまった。紙コップは底の方が小さいうえにプラスチックのふたがついていたので、上が重くてちょっと安定が悪い。
あ〜っといいながらすぐに店員を呼んで、こぼれたコーヒーを拭いてもらう。若い女性の店員さん、テーブルや床を拭きながら「大丈夫ですか。」とお客さんの服が汚れていないかをチェック。幸いこぼれただけで済んでいたので、こちらの女性は大丈夫でした。
コーヒーはほとんど全部こぼれてしまったよう。コップも一緒にその店員さんが持ち去っていく。これで終わりかな、どうするのかな〜と見ていると、別の男の店員さんが中からコーヒーを手に持ってテーブルまでやってくる。
「よろしければ・・。」
と新たしいコーヒーを置いていく。女性は特別気にもとめず、
「ああ、ありがとう。」
といってそのコーヒーを受け取る。店員もそのまま中に戻っていく。
これがとても自然に進んでいました。お客の過失でコーヒーをこぼしても、お店が代わりを出すのが当然ということで、実にスムーズ。
何てことのない、フツーの光景なんでしょうが、このようにちょっとしたことの気遣いがすっすっと進行するのは日本の特徴なのだろうな。そんなことを思いながらその場を共有することで、和んできました。
海外では、みんながこのようなちょっとした気遣いをするかな〜。こういった日常に日本の良さがありますね。