中国人と聞くだけで、「いやぁ付き合いたくない人種だ」と思う人が多いでしょう。特に年配の方は。そして中国人も日本を敵視しているもの、という先入観がよくみられます。
でも、ホントに中国人は日本のこと嫌いなんでしょうか?
NOどころか、本心では日本のこと大好き・・。小金持ちが大挙して日本に旅行に来て、デパートでドッサリとブランド品を買って行く様子を見れば、誰でも納得でしょう。上海や北京でも高級デパートはたくさんあるのに、いい物を買うなら日本で(同じものでも)、という神話があるんですね。日本に来て、Made in Chinaが氾濫する中からMade in Japanを探し求める。
食べ物となると、一層日本好きが顕著。一旦おいしいものをクチにしてしまうと、そのレベルを満たしたいと求め続けるものです。おいしさと安全さでいったら、日本の食品やレストランに通いたくなって当然でしょう。デパ地下で芸術品のようなケーキを片っ端から買って行き、ホテルでご賞味というのも中国トラベラーの間で流行っているそうですから。
お金が手に入るとショッピングに抜け目がなく、身の回りを飾り「手にしている」という満足感で富を実感するというのは、アジア人に特有の習性でしょうか。かつてのバブル時期、日本人がヨーロッパに買い物旅行に繰り出していったのと同じ現象です。な〜んだか大勢でブティックを占拠して、恥ずかしいなぁなんて思っていたものが、今はそれを受け入れる立場ですからね。経済活性化に多いに貢献してもらえて、アリガタイと思わねば。
一般消費財だけでなく、産業製品ももちろん「Made in Japan=いい品質」の保証付き。日本製品の模造が次々に現れるのも、日本製がいいものだからですね。儲けようというなら、苦労して自分たちでいい物をゼロから開発するよりもささっと横から持ってくる方が簡単。でもその質の悪さを知っているので、自分が買う時には品質保証付きを選ぶ。考え方によっては、日本企業にとってとてもいい顧客なはずです。
経済が成長して、生産地としてよりもこれから伸びる市場と変わっていくのですから、中国への偏見も変えていかないと。「中国のお客様も神様」です。